奥会津とは?
「奥会津」地域は、福島県の南西部に位置し、柳津町、三島町、金山町、昭和村、只見町、南会津町、檜枝岐村の7町村で構成された広域地域の総称です。各町村とも周囲を1,000~2,000m級の山岳に囲まれ、只見川や伊南川を中心とする河岸段丘の平地に集落が点在する過疎・中山間地域です。








奥会津の魅力
奥会津は、広大なブナの原生林など豊富な森林資源、急峻な山岳や河岸段丘が成す優美な景観を有し、
結いの精神を引き継ぎながら古からの伝統文化や工芸を継承している地域です。
自然
只見町の田子倉湖は新潟との県境に位置する巨大なダム湖です。只見川を田子倉ダムがせき止めてできた人造湖で、日本屈指の貯水量を誇ります。例年10月中旬から下旬にかけて紅葉の見頃を迎え、ブナやカエデなどの広葉樹が色づき、湖周辺を赤や黄に彩ります。国道252号線沿いや田子倉ダム展望台からは紅葉と湖を一望できます。
景観
柳津町のツムジクラ滝は、上段25m、下段60mの2段に分かれた滝で、勢いよく流れ落ちる水が岩肌をつたいながら流れ込み、白いしぶきを上げて滝壺に注ぎます。古くから白女々滝として知られています。周囲は貴重な植物が自生しており、四季折々の美しい風景を楽しむことができます。
文化
三島のサイノカミは、五穀豊穣や無病息災、厄落としなどを祈願して⾏われる⼩正⽉の⽕祭りです。⼭から切り出した御神⽊に燃え種を巻き付け、その年の恵⽅に縁起物を取り付けたのち、⼣刻から夜にかけて点⽕され、⽕柱が三島町の各地で燃え上がります。国指定の重要無形⺠俗⽂化財に指定を受けました。
伝統
檜枝岐歌舞伎「たけなわ」は、福島県檜枝岐村で毎年開催される伝統的な歌舞伎公演です。この地域に根付いた地芝居の一つで、地元住民が行う公演は、江戸時代から続く檜枝岐歌舞伎の伝統を受け継ぎ、村の中心にある舞台で上演されます。観客は、自然豊かな環境の中で、地域の歴史や文化を感じながら観劇できます。
観光
昭和村の喰丸小は、1937年に建築された2階建ての木造校舎です。長年の風雪が生んだ哀愁と懐かしさを感じさせ、校庭の大イチョウは落葉後には、校庭を覆いつくした葉が黄色い絨毯のようになるのが特徴的です。2017年に改修工事を実施し、翌年春に村の交流・観光施設「喰丸小」として生まれ変わりました。
産業
金山町の赤カボチャは、鮮やかなオレンジ色が目を引く特産品です。寒暖差が大きい自然環境の中で育まれることで、一般的なカボチャよりも甘みが強いのが特徴です。糖度計による厳密な検査を経て、合格したものだけが出荷されるため、品質も保証されています。その豊かな味わいは全国的に高く評価され、農林水産大臣賞を受賞しています。
暮らし
南会津町の前沢曲家集落は、江戸時代から続く伝統的な農村集落です。伝統家屋が20棟あり、現在も人々の暮らしが息づいており、日本の原風景を今に残しております。代表的な茅葺き屋根の曲家(まがりや)は、豪雪地帯特有の建築様式で、雪深い中、馬へ世話をするために住まいの中に馬屋を設けた構造が特徴です。集落は国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。